匠の技は指輪の奥深くで花開きます。
大量生産とは対極にある、
まるで工芸品を作り上げるような指輪づくり。
途方も無い時間をかけて、
長い修業が必要な職人技を
惜し気もなくつぎ込みます。
人の手から生まれる温もりと、
機械では作ることのできない
精緻な品質。
磨き上げられたクラフトマンシップが、
指輪に命を吹き込みます。
古くは縄文時代から私達の身の回りを彩り、生活に欠かせない道具であると同時に、「絆」や「神聖さ」を象徴してきた縄。
プラチナや金を熱して引き伸ばし、限界の直前でまた熱しては引き伸ばし、繊細な作業を幾度も繰り返すことで、貴金属はしなやかな糸に形を変えます。この糸はクラフトマンの手で丁寧に撚り合わせられ、豊かな輝きを放つ貴金属の縄に生まれ変わります。
型による大量生産ができないため、現在ではほとんど見られなくなってしまった技。一流のクラフトマンよって作られた縄は均一で繋ぎ目すら見つけられず、金属の奥底から湧き出るような躍動感を湛えます。ふたりを結ぶロープとして、また災厄を退ける注連縄(しめなわ)として、丁寧に綯われた縄が強く輝きます。
この世で最も尊い縄が絆をいっそう強くすることを願って。
婚約指輪や結婚指輪は、身体の中でも最も繊細な感覚をもつ指で一生を共にする品。だからこそ着け心地の良さを大切にしています。
すべてのMIORINGは肌に触れる指輪内側に「内甲丸(うちこうまる)」仕上げを施します。内甲丸仕上げとは、指のつけ根のカーブに合わせて指輪内側を研磨する技で、指に合わせたアーチ状のリングは吸い付くようなつけ心地になります。幅、形状の違う一つひとつの指輪を身体に合わせて研磨する工程は職人の手によるものです。
指輪をつけ慣れていない方でも、フィット感が高い指輪なら慣れるまでの違和感を軽減することができます。また、デザインを重視した幅広のリングも心地よい着け心地となります。「何も身につけていない感覚」を目指した、オートクチュールのような仕上げです。
高級家具や食器、工芸品などの漆器(しっき)に使われてきた漆。樹木から生まれた上品な艶と、経年変化や熱い食物にも耐える強靭さは格別で、古くから私達の心を惹きつけてきました。
和風のデザインに使用される素材の中でも特に取り扱いが困難で、漆を扱う職人になるには厳しい修行が必要な素材。この漆を金属とひとつにするため、指輪の構造を特別なものとして、湿度を整えて塗りと乾燥を幾度も繰り返します。
時間と手間を惜しまず塗り重ねることで、数十年の着用に耐える強さを手に入れ、名前の由来「麗(うるわ)し」にふさわしい美麗な光沢を浮かべます。
指を鮮やかに彩る色彩と、艶の魅力をお楽しみください。
光を受けた水面をそのまま凍結したように、豊かな凹凸が複雑にきらめく。古くから刀剣や武具、生活用品に使用されてきた鎚目模様は鮮やかな輝きと素朴な印象、二つの表情をのぞかせます。
MIORINGの鎚目模様はシャープな凹凸感と豊かな光沢を求め、原型を削り出して表現。一つひとつの面はそれぞれ単純な平面や打ちっぱなしではなく、わずかに反りを入れたうえで鏡面磨きをすることで水面のように複雑に光をにじませ、反射します。
一般的な凹凸リングのように機械で全体を磨けば頂点が落ち、歯切れを悪くしてしまうため、一面一面手間をかけて下地を作り、研磨や仕上げの工程を重ねます。大胆な見た目とは相反する緻密な加工です。
使用による傷が目立ちにくいうえ、凹凸が輝きのムラを生むことで使うほどに立体感が際立ちます。味わい深い変化も魅力のひとつです。
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